借地権更新料の相場はいくらなの?

借地権の契約期間の満了が迫っていて、契約を更新してこの土地で生活し続けたいと考えている方もいることでしょう。しかし、更新料がいくらかかるのかは気になってしまいます。一般的に借地権の更新をするときは、承諾料を支払います。

では、いったいいくらぐらいが相場なのでしょう。ここでは更新料の相場と計算方法、借地権の更新について解説します。

借地権の更新料の計算方法

借地権の更新料の相場ですが、いくつかの方法によって計算されて基準にされています。ある計算方法があり、すべての更新料がこれに基づいて計算されているというものではありません。よく使われる計算方法を3つ挙げておきます。

まずひとつ目は更新時におけるその土地の更地価格に2%から5%をかけて更新料を計算する方法です。土地の更地価格は、国税庁が公開している路線価に借地の面積をかけると求められます。例を挙げて、計算してみましょう。

借地の更地価格が3000万円だったとします。計算すると3000万円×2%~5%なので、60万円から150万円が借地権更新料になります。

ふたつ目は更新時におけるその土地の更地価格に借地権割合をかけて、この5%から10%を更新料とする計算方法です。借地権割合も国税調がその割合を発表しています。借地権割合は所有権価格に対しての割合を国税庁が定めたものです。

借地権割合はA、B、C、D、E、F、Gの7等級あり、借地に対して評価をつけてあります。借地権割合Aは90%、Bは80%、Cは70%、Dは60%、Eは50%、Fは40%、Gは30%です。

ちなみに借地権割合は地価の高いエリアになるほど高く評価される傾向にあります。商業地域はAやB、住宅地はCやDと評価されていることが多いようです。借地権割合は国税庁の財産評価基準で公開されています。webからも閲覧可能なので気になる方は確認してみるといいでしょう。

路線価の後ろにアルファベットがふられているので、これが借地権割合になります。

借地の更地価格が3000万円で、借地権割合はCと評価されていたとしましょう。この場合、3000万円×70%×5%~10%なので、105万円から210万円が借地権更新料になります。

3つ目は地代の年間支払額の4年分から8年分ほどを更新料とするという計算方法です。どの計算方法で更新料を求めるかは地主さんによっても、地域によっても違います。更新の際に、地主と話し合いの場を持ち決めることになります。

このように借地権の更新料は高額になるため、不動産会社や弁護士事務所に相談してみるのもいいかもしれません。

更新料が違ってくるケース

上述したのは、単純に借地権のみを更新する場合と現在の建物と同程度の耐久性のある建物に建て替える場合の話です。しかし、構造の違う建物へ建て替えるときは更新料の相場が異なります。木造の家屋からか木造の家屋へと建て替えるのではなく、木造の建物から鉄筋コンクリート造りに建て替えるといったケースです。

この場合は、更地価格の5%から10%ほどに更新料は値上がりします。これにくわえて、借地権を売却するときも5%から10%の承諾料を支払うことになっています。

借地の更新期間

現在の借地借家法では普通借地権における借地の更新期間は原則30年間です。その後2回目の契約更新は20年間、3回目の更新からは10年に一度契約を更新することになります。旧法の借地法の場合はコンクリートなどの頑丈な建物の場合は30年、木造建築は20年とされています。

期間を定めていない場合は、堅牢な建物については60年、そのほかの建物は30年です。定期借地権は契約期間が満了すると更新はありません。定期借地権は借地を更地にして、地主に土地を返すことになっています。

借地権の更新とは

借地権契約と聞くと地主と借り手の双方が合意した場合にだけ、借地権の更新が可能になると考えがちです。しかし、土地に建物が現存し、借り手が更新したいと請求するだけでも借地権は更新されます。また、土地を継続して使用しているだけでも更新されたとみなされます。

このように借地権では借り手に非常に強い権利があたえられているのです。現在の借地借家法における普通借地権と旧法の借地法の借地権では正当な事由がない限り、地主は更新を断ることができません。正当な事由とは、地主が土地を返却されなければ困窮してしまう、借り手が、借地を手放しても困らない状態などです。

また、地代の支払いを遅延する延滞するなどのトラブルを多発していたときも含まれます。地主が立ち退き料を支払うといった場合でも正当な事由にはなりません。立ち退き料は正当な事由を補完する要素として考えられる程度のものになります。

更新料の支払いは法的に定められていない

借地権の更新料は、法律によって定められているわけではありません。裁判所の判例でも借地権の更新料は慣例として認められていません。しかし一般的に借地権の更新時、借主は地主に対して承諾料として更新料を支払うことになっています。

法的な根拠のないことなのですが、更新料を支払わなかったことで裁判にまで発展したケースもあります。このため、借地権の更新を円満に進めるためにも更新料は支払うのが得策だと言えるでしょう。

更新料の意味

借地権の更新料は借地権契約を結ぶときに、契約書に記載されていることが大半です。土地を借りている間に、その地域の状況は変わっていきます。借地を借りて間もないときは、その土地の周辺はあまり開発が進んでいなくて土地の価格も安かったとしましょう。

しかし、その後開発が進み商業ビルや駅ができたりと、利便性の高いエリアになったら土地の価格は上昇します。この状況なら、地主はほかの人に土地を貸してもっと儲けることも可能になります。このようなときのためにあるのが更新料です。

前もって更新料を支払う取り決めをしておくことで、土地の価格が上がっているから更新料を多く払いなさいといった後に起こりうるトラブルを防いでいます。バブル時の日本では土地の価格が高騰してこのようなトラブルが続発したため、借地権契約を結ぶときにあらかじめ更新料を定めておくケースが一般的になっています。

更新料を支払わなければいけない場合

更新料は法的な規定があるのではありませんが、借地の契約書に更新料のことが記載されている、地主と借り手が更新料の支払いに合意している、過去に更新料の受け渡しがあったなどのケースは注意が必要です。これらのケースでは更新料の不払いで裁判になり、借地契約を解除された事例があります。